山本 竜隆『自然欠乏症候群―体と心のその「つらさ」、自然不足が原因です』
身体に不調を感じ、病院で検査を受けるも「異常なし」といわれてしまう。具体的な病名はつかないが、健康とはいえない。いつも体調がすぐれず、憂うつな気分になる・・・・・・。
これらの原因の1つは「自然」に触れる機会が不足して起こる「自然欠乏症候群」と呼ばれるものかもしれません。
現代人の多くはアスファルトやコンクリートに囲まれた環境で生活しています。そのため、自然と触れ合う機会が少なく、そのことが原因で身体に変調をきたすようになってきているのです。
医学の父といわれるギリシャのヒポクラテスは「人間は、自然から遠ざかるほど、病気に近づく」という言葉を残しました。
当書籍では自然欠乏症候群になる原因と日常生活における解決法などを解説しています。
ポイント
ほとんどの人が自然欠乏症候群
当書籍には自然欠乏症候群かどうかを判断する箇所があります。そのチェックリストには「携帯電話やパソコンに接することが少ない」などの項目が挙げられており、ほとんどの現代人は「いいえ」をつけてしまうような内容となっています。
つまり、ほとんどの現代人は自然欠乏症候群に該当していることになるのです。
自然欠乏症候群の処方箋
自然欠乏症候群の状態から脱するためには、自分がそうであるとまず「気づく」ことがポイントとなります。当書籍では日常生活で自然と触れ合う機会が少ない現代人が「自然」を感じるための様々な処方箋を提示しています。そこには時間ごと、場所ごとに自然に触れることでどのような効果が得られるのかが解説されていますので、実際に実践する際には大いに役立ちます。
【ヒトコト】
当書籍を読んでいくと私自身も自然環境に触れた後は元気になっていたことを思い出しました。
もしかしたら私自身が自然欠乏症候群であったのかもしれません。意識的に自然環境に触れる機会をつくることが、心身の健康にとても重要であることを改めて再認識しました。
季節の移り変わりが分かりやすい公園への散歩などで、日頃から「自然」に触れるようにしてみてはいかがでしょうか?