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東口 高志『「がん」では死なない「がん患者」- 栄養障害が寿命を縮める』


(光文社,2016)780円(税別)

がん患者さんのうち、がんによって亡くなるのは20%だけで、残り80%のがん患者さんは栄養不良が原因の感染症で亡くなっている事実をご存じでしたでしょうか?
当書籍では、医師である著者が栄養療法による実績と、がんと闘うためには栄養管理がいかに大事かを解説している1冊です。


ポイント

なぜがんになると痩せていくのか?

栄養学の観点からすると、がんは「代謝を異常にする」病気です。がんは糖の代謝を異常に進行させて、その糖を大量に取り込み増殖します。
また、筋肉を形成するタンパク質は肝臓で合成されますが、がん細胞は合成される量をはるかに上回って分解してしまうのです。
更に脂質も代謝異常を起こし、脂肪細胞から脂肪が血中に溶け出してしまうため、がん患者さんは筋肉が細り、体脂肪も減って、あっという間に痩せていくこととなります。

栄養障害の怖さ

入院中にも関わらず栄養障害が発生する原因は「栄養を入れるとがんが大きくなるため、栄養を入れない方がいい」という考え方が多くの病院にあるため。
しかし、著者の病院ではそのような患者さんの栄養管理をしっかりすることでQOLが改善、元気になっていると報告しており、がん治療での栄養管理の大切さが分かります。
実際、栄養障害になると傷の治りや回復が遅くなり、床ずれなどの原因になります。
更には筋肉が細くなることで歩けなくなってしまったり、起き上がれなくなってしまったりするのです。
他にも下痢や、腎臓のろ過機能、肝臓の代謝機能、脳機能の低下などが発生します。そして免疫力が低下することで、誤嚥性肺炎や敗血症などの感染症が発症し、がん患者さんの命の危険性を高めてしまうので注意が必要です。

抗がん剤、放射線治療の副作用を軽減する栄養素

抗がん剤により肝臓や腎臓は大きなダメージを受けます。このダメージを補うための基本栄養素がタンパク質とエネルギー源である脂質です。これに加え抗酸化作用のあるコエンザイムQ10やビタミンA、C、E、さらには亜鉛などをたくさん摂取することが大切です。
また抗がん剤の副作用で問題となるのが「味覚障害」。食べ物の味がしなくなることで、食欲が減退し栄養障害に陥りやすく、体調悪化の原因となります。
味覚障害は亜鉛や銅をはじめとするミネラルやビタミン全般、タンパク質などを補うことで改善されます。
放射線治療の副作用としては腸炎や肺線維症、貧血、脳の炎症などが挙げられます。
腸炎にはグルタミンや食物繊維、オリゴ糖が。肺線維症にはオメガ3系脂肪酸やコエンザイムQ10、BCAAが有効です。
貧血には鉄や亜鉛、銅が。脳の炎症にはBCAAやビタミンA、C、E、亜鉛が有効な栄養素として紹介されています。

【ヒトコト】

当書籍は従来の治療法とは異なる「栄養学」という観点でがん治療を解説しています。抗がん治療で体力が落ちてしまったり、副作用に悩まされてしまったりしている人たちにとっては、QOL向上の可能性がある1冊です。

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