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吉川 敏一『京都府立医大のがん「温熱・免疫療法」』


(PHP研究所,2010)1,300円(税別)

京都府立医大消化器内科では、以前より温熱療法と免疫療法の研究に取り組んできました。
温熱・免疫療法の特長は抗がん剤や放射線治療との併用で高い治療効果を出していることと、副作用がないことです。
当書籍は2つの治療法を具体的に紹介しています。

ポイント

温熱療法とは?

がん細胞は42.5℃ で死滅します。温熱療法は電磁波を使ってがんの病巣を42~43℃に加温し、ピンポイントでがん細胞だけを殺す治療法です。大きな温熱療法機のベッドに仰向けに寝た患者さんの患部を上下2枚の電極ではさみ、電極から電磁波が流れて患部を42℃ 以上に加熱。40分間寝ているだけで治療は完了します。
この治療法は下痢やおう吐、白血球の減少、脱毛など抗がん剤に見られる副作用がありません。加えて単にがん細胞を攻撃するだけでなく、血流を改善してより多くの抗がん剤をがん細胞に到達させるようにしたり、熱によって生まれた特殊なタンパクが抗がん剤の効果を高めたりします。
温熱療法は単体よりも抗がん剤治療や放射線治療などとの併用で高い効果を出すとのことです。

免疫療法とは?

抗がん剤治療や放射線治療、温熱療法と併せることで効果を上げるのが、患者さん自身の免疫細胞でがん細胞を攻撃する免疫療法です。免疫療法には2 つのタイプがあります。
1つは手術で摘出した患者さん自身のがん細胞をワクチンに加工して体内に注射し、自身の免疫にがん細胞を攻撃させる「自家がんワクチン療法」。
これはインフルエンザワクチンを打つと免疫がインフルエンザウイルスを攻撃するのと同じ仕組みです。
もう1つは血液から免疫細胞であるリンパ球を取り出し、がん細胞を攻撃できるよう活性化した上で増やして体内に戻す「免疫細胞療法」。患者さんの免疫は下がっていることが多いため、免疫が活性化する免疫療法が効果を上げるのです。

温熱・免疫療法の課題点

温熱・免疫療法には経済的な課題があります。
1つは病院側の負担。温熱療法は健康保険が適用されています。ところがこの健康保険制度の仕組み上、1人の患者さんに何回、温熱治療を行なっても病院側には同じ金額しか支払われません。
そのため治療回数が多ければ多いほど病院側がマイナスになってしまい、温熱療法が普及しない原因となっているのです。
もう1つは患者さんの負担。免疫療法は健康保険の適用がないため、すべて患者さんの自己負担となっており、1つの治療周期(クール)の費用は60~180万円とかなり高額。そのため、効果があったとしても免疫療法を病院側も勧めにくくなっています。

【ヒトコト】

身体を温めることで免疫力が高まり、がん細胞が不活性になることは以前から知られていました。大学病院としてこの考えを活用し、がんの標準治療と併せることで高い効果を上げていることは、課題があるにしても、今後のがん治療への光明となるのではないでしょうか。
日常生活でも意識して体温を上げ、免疫力を高めるようにしましょう。

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