経営改善の手順
経営改善のプロセスはシンプル
「経営改善って、どこから、どうやって手を付けて、どう進めるの?」
この一連のプロセスは至ってシンプルです。
① 現状把握
↓
② 課題発見
↓
③ 解決策検討
↓
④ 解決策実行
↓
⑤ 結果把握
↓
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経営改善の概要
① 現状把握
現状の経営状況を把握します。これは決算書を使って行うのが最も効率的、且つ効果的です。決算書から、現状の経営における成績表のようなものを作ることができます。
② 課題発見
⓵で把握した現状を他の動物病院の現状と比較することで、経営上で今、何がうまくいっていて何がうまくいっていないのか、改善の余地はどこにあるのか、を明確にします。
③ 解決策検討
⓶で発見した「これさえクリアすれば経営が良くなる課題」を解決し、他の動物病院に負けない経営成績を上げるために必要な具体的な解決策を考えます。
④ 解決策実施
⓷で考えた解決策の実施に向けて、必要な人材、資金、情報、などを検討しつつ、実施スケジュールを決め、実行に移ります。
⑤ 結果把握
⓸で計画実行した解決策が"どこまでうまくいったか"を検証します。ここでも決算書を使うのが効率的になります。
⓹まで進んで経営が改善していたら、⓶に戻って他にも解決すべき課題はないか、新たな経営課題が生まれていないか、そして⓷~⓹に進んでき行きます。
ここまで読まれただけで「大変そうだな」「終わりはあるのか」など不安になった方もいるかもしれません。
大丈夫です。慣れれば誰でも出来るようになりますし、①~⓹の手順を地道に進め続ければ医院の経営は改善し、ご自身のみならず、ご家族、スタッフ様、オーナー様、ペット、全ての関係者の笑顔につながっていきます。この経営改善の手順のプロセスは至ってシンプルです。
プロセスの中で一番大切な "①現状把握"
・医院経営の中で現状どこに弱点があるのか
・なぜ弱点が生じているのか
ここを見誤ってしまうと経営改善の全てを間違えることになります。
活躍するのが"決算書"
決算書を見れば「どこに弱点があって、何故か?」が直ぐに分かります。
では決算書のどこを見ればいいか?
それは一つだけ「粗利(売上総利益)」です。
それでは、何故「粗利(売上総利益)」だけ見ればよいのか?
それは「粗利(売上総利益)」が獲得できる経営はつぶれない、続く、繁栄するからです。
単純に、100円で売って粗利10円を獲得する経営に比べて粗利99円の経営は、人件費などの経費を支払っても手元に利益(お金)がたくさん残るから成功します。
皆さん当たり前だ、そんなことは知っているとお思いでしょうが、大半の経営者がこの一番重要な「粗利(売上総利益)」の獲得から目を離し、経営を悪化させます。
原価50円のチョコを5000個売るとします。60円で売る人もいれば300円で売る人もいます。前回もお伝えしている通り、また当たり前ですが300円で売る人の方が沢山利益が獲得できて繫栄するし、自分の報酬も充分確保できます。
「でも300円なんかで売れるの?」と考える方は少なくないんじゃないでしょうか。
その答えは「売れます!」です。
買ってくださるお客様に原価50円に上乗せした粗利250円以上の喜び笑顔、驚きが提供できれば「確実に売れます!」。
このお客様に受け入れて頂ける"粗利のボリューム"、"売値に対する比率"がビジネス、事業の"質"になり、この"質"を上げることを目指すことで事業が着実に成功に向かいます。
上記は、医療、製造、サービス、車を売ろうと、ネジを売ろうと餃子を売ろうと変わりません。